サーモコンプレッションボンディング(TCB:熱圧着ボンディング)は、チップと基板間に熱と荷重を組み合わせてインターコネクトを形成するフリップチップ接合技術です。TCB は 超微細・高密度パッケージングを実現するために不可欠であり、10 nm 以下の先端ノードにおける基盤技術として重要な役割を果たしています。この技術は、電気抵抗を低減、熱特性を改善し、ヘテロジニアスインテグレーションを容易にすることで、電気的性能を大きく向上させます。これは、高性能コンピューティング(HPC)や AI アプリケーションにとって重要な要素です。
TCB は従来のフリップチップボンディングに対し、以下のような明確な利点を提供します:
これらの利点が組み合わさることで、材料間の熱膨張係数差によるストレスおよび反りを大幅に低減します。その結果、TCB は数ミクロン厚のはんだ接合を、サブミクロン精度の精度で形成することを可能にします。
TCB はアドバンスド パッケージングを支える重要技術
前工程のトランジスタ微細化とそれに伴うコスト削減が困難さを増す中、ムーアの法則を維持できるかどうかは、今や前工程の革新だけでなく、アドバンスドパッケージングやヘテロジニアス集積の進化にかかっています。現代のデータセンターや、驚異的な進歩を遂げるAIを支えるプロセッサは、すべて微細・極微細ピッチのインターコネクションを活用したアドバンスドパッケージングに依存しており、その実現にはTCB技術が不可欠です。
K&SのTCB技術は、次世代半導体デバイスの厳しい要求に応えるための最適なツールを提供します。当社のシステムは、温度、荷重、そしてチップの傾き(チルト)において業界をリードする制御能力を誇り、最適な接合品質、高い歩留まり、そして安定したパフォーマンスを保証します。K&Sを採用することで、メーカーはアドバンスドパッケージングや超微細接続(インターコネクション)の難題に自信を持って取り組むことが可能になります。
K&Sは、大型チップであっても10μm未満のピッチを実現する革新を続けています。過去数年間にわたり、まずははんだベースの接続、そして直近ではCu-to-Cu(銅-銅)直接接合向けに、フラックスレス接合技術を開発してきました。現在の先端パッケージでは、30mm角を超える大型チップであっても、チップと基板の間隙が30μmを下回っています。この1000:1というアスペクト比では、隙間からフラックスを除去することが極めて困難です。フラックスレス接合はこの問題を根本から解消し、さらなる微細ピッチ化への道を開きます。
ピッチが約10μm以下(ピラー径が5μm未満)になると、はんだ溶融を伴う「はんだ接合」のプロセスマージンは限界に達します。このピッチでは、Cuピラー上にはんだキャップを形成する電解メッキ工程の制御が非常に難しくなるためです。さらにTCB工程においても、荷重が不足すると電気特性的オープンのリスクがあり、過多になればショートのリスクがあるという、極めて厳しい制御が求められます。
これに対し、Cu-to-Cu TCBボンディングは、高い精度で平坦化されたCu表面同士を直接接合します。溶融状態を介さないため、面全体を均一に圧着することだけに注力すればばよいのが利点です。K&Sが提供するギ酸およびプラズマクリーニングのオプションは、酸化膜のない表面状態を作り出し、高い歩留まりを可能にします。
また、高い荷重でCu-Cu接合を形成するこのプロセスは、接合面周囲の絶縁膜まで同時に接合する必要がある「ハイブリッドボンディング」と比較して、表面の粗さや清浄度に対するに対する要求が大幅に緩和されます。つまり、Cu-Cu TCBは、よりシンプルで低コストな代替案となるのです。